網走の流氷とは:世界でも珍しい低緯度の流氷と、この街の三大見どころ
網走は北海道の北東部、オホーツク海に面した街で、これほど低い緯度で海氷が見られる場所は世界でも数少ないとされています。毎年冬になると、北から流れてきた流氷が網走の沿岸に近づき、海一面がゆっくりと動く白い平原に変わります。これこそ網走で最も有名で、他に代えがたい風景です。
ただし、網走は冬だけの街ではありません。この街には三つの見どころがあります。流氷観光砕氷船、旧監獄を丸ごと保存した博物館網走監獄、そして天都山の流氷館です。前者は冬季のみの運航ですが、後の二つは一年中楽しめます。ここではまず主な四つを紹介し、そのあとで交通、観光スポット、費用についてお伝えします。
オホーツク海の流氷:どこから来て、いつ訪れるのか
網走の流氷は、地元の海が凍ったものではありません。はるか北の海域で生まれ、風と海流に押されて北海道の沿岸まで流れ着いたものです。「今年の流氷はいつ来るのか」が毎年違うのはそのためで、その年の気温、風向き、海流しだいという典型的な自然現象であり、あらかじめ保証することはできません。
一般に、流氷が網走の沿岸に近づく時期は1月下旬から3月で、2月から3月上旬が最も安定したピークです。ここで持っておきたい正しい期待は、最盛期であっても風向きが変わると、流氷が一晩で沖へ流されてしまうことがあるという点です。出発前に、「見られない」可能性も旅程に織り込んでおいてください。
流氷観光砕氷船おーろら:氷を砕いて進む船
網走の看板体験といえば、道東観光開発が運航する流氷観光砕氷船「おーろら」(オーロラ号)です。氷を避けて進むのではなく、流氷の上に乗り上げて船の重みで氷を砕きながら進みます。甲板で聞こえる氷の砕ける音と振動は、このクルーズでいちばん記憶に残る部分です。
運航期間は1月下旬から3月末まで(2026年は1月20日から3月31日)で、事前予約制です。乗船受付は道の駅「流氷街道網走」で、出航の20分前までに済ませる必要があります。所要時間は約60分です。実際の運航日、時刻、料金は、その年度の公式発表に従ってください。

博物館網走監獄:旧監獄を丸ごと移築した野外博物館
「網走監獄」は日本ではよく知られた名前です。博物館網走監獄は、旧網走刑務所で実際に使われていた建物を移築・保存し、中に入って歩ける野外博物館にしたもので、敷地はかなり広く、ひと回りするのに通常2時間から2時間30分かかります。
館内でもっとも有名なのは放射状に配置された舎房で、中央から5本の廊下を一望できる光景は大迫力です。建物そのものだけでなく、明治期に囚人が道路を開削した歴史もきちんと展示されており、北海道開拓史を理解するうえで大切な一面です。開館時間と入館料は、館の当日の案内に従ってください。
オホーツク流氷館:一年中、流氷に触れられる
オホーツク流氷館は天都山にあり、最大の魅力は「流氷の季節以外に来ても流氷を体験できる」ことです。館内にはマイナス15度に保たれた流氷体験室があり、本物の流氷が置かれています。濡れタオルを振って棒のように凍らせる定番の実験にも挑戦できます。
もう一つの人気者が、「流氷の天使」と呼ばれるクリオネ(ハダカカメガイ)で、館内の水槽で間近に観察できます。入館料は大人約990円で、併設の天都山展望台は無料で開放されています。滞在時間は1時間30分から2時間がちょうどよいでしょう。実際の料金と開館時間は、館の案内に従ってください。

網走へのアクセスと観光:JR、女満別空港、市内周遊バスの徹底比較
網走は道東にあり、札幌からはかなり距離がありますが、市内の三大スポットは周遊バス1路線でまわれるため、交通は思ったより単純です。
JRで網走へ:石北本線の特急と釧網本線
札幌や旭川方面から来る場合は、石北本線を走る特急列車でJR網走駅まで直通するのが主な方法です。乗車時間はかなり長く、半日がかりの移動になりますので、観光地の合間に無理に詰め込まず、行程の一区間としてしっかり計画することをおすすめします。

もう一本は、網走と知床斜里、釧路を結ぶ釧網本線です。沿線はほぼオホーツク海と湿原に沿って走り、それ自体が有名な景勝路線です。「知床と網走」や「釧路と網走」を組み合わせる旅程なら、釧網本線は遠回りして車を運転するよりずっと楽しめます。実際のダイヤと料金は、JR北海道の当日の案内に従ってください。冬の列車は吹雪で遅れたり運休したりすることがあるため、乗り継ぎの際は余裕を多めに見てください。
女満別空港から:いちばん近い空の玄関口
女満別空港は網走にいちばん近い空港で、道東旅行の発着点としてもっともよく使われています。空港から網走市街へはバスがあり、所要時間は約35分、運賃は約1,050円です。流氷シーズンには一部の便が「流氷船乗船場」まで直行し、飛行機を降りてそのまま砕氷船に乗りに行けます。
網走と知床、屈斜路湖をあわせてまわるなら、女満別空港でレンタカーを借りるのがもっとも効率的です。冬は路面が雪や氷で覆われるため、レンタカーはスタッドレスタイヤであることを必ず確認し、移動時間はどの区間も余裕をもって見積もってください。実際のバスのダイヤと料金は、事業者の当日の案内に従ってください。空港のレンタカーカウンターはターミナル横にまとまっていて、貸出・返却の動線が分かりやすく、道東旅行でもっともよくある出発点です。
網走市内観光施設周遊バス:三大スポットを1台でまわる
車を運転しない方は、この路線を覚えておいてください。網走観光施設めぐりバスです。路線は網走バスターミナル、網走駅、流氷船乗り場(道の駅流氷街道網走)、博物館網走監獄の順に経由し、最後に天都山のオホーツク流氷館へ上ります。日帰り観光の三大スポットを無駄なくつなぐ路線です。
この路線は通年運行で、夏季と冬季の2種類のダイヤがあります(冬季ダイヤは流氷シーズンに合わせたもので、実際の日程は網走バスの案内をご確認ください)。本数は1時間から2時間に1本ほどです。1日に最低でも3、4回は乗ることになるため、乗車回数に応じて網走バスの「観光施設めぐり1日乗車券」の購入を検討するとよいでしょう(料金は網走バスにお問い合わせください)。実際の路線、ダイヤ、料金は、網走バスのその年度の案内に従ってください。
冬にいちばん踏みやすい落とし穴:最終バスと日没時間
網走の冬は日が暮れるのがとても早く、午後4時、5時には暗くなります。流氷館の冬季(11月から4月)の営業は16:30までで、最終入館は16:00です。周遊バスの最終便も天都山を早めに出ます。流氷館に夢中になりすぎて、外に出たらもうバスがなく、タクシーで下山するしかなかったという人も少なくありません。天都山のタクシーはいつでもすぐ捕まるとは限らず、通常は館に呼んでもらう必要があり、待ち時間も長くなります。
対策は簡単です。山に上る前に帰りのバス停の時刻表を撮影しておき、流氷館の見学時間を前倒しで組んでください。全体の行程としては、天候にもっとも左右される砕氷船を午前に入れておくと、欠航になっても午後に網走監獄や流氷館で補えるので、1日がまるごと無駄になることはありません。
網走の必見スポットは?流氷船、監獄、オホーツク海の12のハイライト
網走の観光スポットは、港周辺の砕氷船と道の駅、天都山の博物館群、市街地外れの岬と湖の三つに分けられます。以下では、実際にまわりやすい順に12のハイライトをご紹介します。
流氷観光砕氷船おーろら:所要60分の砕氷体験
おーろら号は網走の冬の絶対的な主役です。船は流氷の上に乗り上げ、船体の重みで氷を砕きながら進み、甲板では振動と氷の砕ける音を同時に感じられます。運がよければ、氷の上にいるアザラシや、氷上に止まるオオワシに出会えることもあります。
運航期間は1月下旬から3月末まで(2026年は1月20日から3月31日)、所要時間は約60分で、事前予約制です。出航時刻は日によって変わり、1月下旬は約2時間おき、2月から3月中旬が最も便数が多く、3月下旬には再び減便されます。受付場所は道の駅「流氷街道網走」で、出航の20分前までに済ませてください。実際の運航状況と料金は、公式発表に従ってください。
おーろら号の出航時刻と予約の注意点
2026年のおーろら号の出航時刻は、1月20日から31日が9:00、11:00、13:00、15:00、2月は毎日5便で9:30から、3月15日から31日は9:30、11:30、13:30です。
公式サイト(www.ms-aurora.com/abashiri)では、第一希望の便のみを予約するようご案内しており、予約人数が足りない便は欠航になることがあります。電話は0152-43-6000、受付時間は9:00から18:00です。2027年のダイヤは公式サイトの発表をご確認ください。
道の駅流氷街道網走:乗船場所であり、食事と買い物の拠点でもある
道の駅「流氷街道網走」は砕氷船の桟橋のすぐそばにあり、乗船受付の場所であると同時に、網走港エリアでもっとも便利な食事と買い物の拠点です。2階には飲食スペースがあり、海鮮丼もラーメンも味わえるので、乗船の前後にここで食事を済ませるのがとてもスムーズです。
ご当地のお土産を買うのにも最適で、もっとも有名なのは珍しい青色の流氷ソフトクリームと、同じ色合いの流氷ビールです。どちらも網走限定のフォトジェニックな品です。桟橋のすぐ隣なので、砕氷船と同じ時間帯にまとめておけば、別に移動する必要がありません。営業時間は施設の案内に従ってください。駐車スペースも十分あり、車で来る方も停めやすいです。

博物館網走監獄:実際に使われた監獄建築の中へ
博物館網走監獄は、旧網走刑務所で実際に使われていた建物を移築・保存し、見学できる野外博物館にしたもので、天都山の麓にあります。再現されたセットではなく、本当に人が収容されていた建物なので、中に入ったときの感覚はとてもダイレクトです。
敷地は広く、舎房、教誨堂、刑場、浴場や獄舎周辺の施設のほか、模型や展示解説もあり、ひと回りするのに約2時間から2時間30分かかります。網走でもっとも滞在時間が長い観光スポットです。冬は屋外の一部の道に雪が積もるため、滑りにくい靴でお越しください。園内には飲食スペースもあり、囚人の食事を再現した監獄食を味わえます。わざわざ体験しに来る人も多い名物です。
五翼放射状舎房:中央から5本の廊下を一望
網走監獄でもっとも有名な建物は、放射状に配置された舎房です。中央の看守所を中心に5本の廊下が扇のように広がり、中央に立てばすべての廊下を一度に見渡せます。明治期に、できるだけ少ない人手でできるだけ多くの囚人を監視するために設計された構造です。
廊下に入ると木造の独房が並び、高窓から斜めに差し込む光と、木と冷たい空気のにおいが相まって、とてもリアルな雰囲気です。ここは博物館全体でもっとも多くの人が写真を撮る場所でもあります。見学の際は館の動線と撮影規則を守ってください。撮影が制限されている区域もあります。舎房内は冬は暖房がなく、気温は屋外とあまり変わらないので、上着は脱がずに見学してください。この区域は通路が狭いため、混雑する時期は譲り合って通行してください。
オホーツク流氷館:マイナス15度の流氷体験室
オホーツク流氷館は天都山にあり、館内の目玉はマイナス15度に保たれた流氷体験室で、本物の流氷に触れられます。最も定番の体験は、濡れタオルを持ち込んで振ること。数秒でカチカチの棒状に凍り、ほとんどの来館者が列をつくって挑戦します。
もう一つの見どころは、流氷の天使と呼ばれるクリオネ(ハダカカメガイ)で、透き通った体と羽ばたくような泳ぎ方は、水槽で見ているととても癒されます。入館料は大人約990円、冬季(11月から4月)は9:00から16:30の営業で、公式サイトはwww.ryuhyokan.com、滞在時間の目安は1時間30分から2時間です。体験室内は非常に低温ですので、入場前に上着をしっかり着ておいてください。通常、館で防寒着を貸し出してくれます。館内にはカフェと売店のスペースもあり、窓の外の景色を眺めながら座って休み、そのあと行程を続けることができます。
天都山展望台:360度、知床連山と凍った海を望む
天都山展望台はオホーツク流氷館の建物の上にあり、いちばんうれしいのは無料で開放されていることです。流氷館のチケットを買えば観光スポットがもう一つおまけでついてくるようなものです。視界は360度のパノラマで、網走湖、能取湖、オホーツク海、そして遠くの知床連山を一度に眺められます。
冬に上ったときの光景がもっとも圧巻で、海一面が流氷に覆われた白い平原となり、夏の青く澄んだ海とはまったく別世界です。山の上のため風がとても強く、体感温度は市街地よりずっと低くなります。上る前に帽子と手袋を必ず用意してください。開放時間は施設の案内に従ってください。流氷館と同じ建物にあるため、通常は同じ時間帯にまとめて見学でき、別に交通手段を考える必要はありません。
北海道立北方民族博物館:北方圏全体の民族文化
同じ天都山にある北海道立北方民族博物館は、テーマがとても独特です。アイヌ文化だけでなく、環北極圏の北方民族全体を扱い、北欧のサーミ人、シベリアの諸民族、北米の先住民族まで含めて、極寒の環境でどのように暮らしてきたかを比較しながら紹介しています。
展示は衣服、狩猟道具、交通手段、住居の形式が中心で、情報量は多いものの動線は分かりやすく、見学には約1時間かかります。流氷館のすぐ近くなので、ついでに組み込むこともできます。人文や歴史に関心のある方には、ここで得られるものが予想以上に大きいことも少なくありません。入館料と開館時間は、館の案内に従ってください。館内には音声ガイドと多言語解説があり、日本語がわからなくても主な流れを理解できます。
能取岬:草原、灯台、断崖の組み合わせ
能取岬は網走市の郊外にあり、海辺へと延びる草原の台地です。突端には白黒の縞模様の灯台が立ち、その下は切り立った断崖とオホーツク海です。景色は遮るものがほとんどないほど開けており、多くのドラマやCMのロケ地にもなっています。
冬に流氷が接岸すると、岬から見下ろすと白い氷原が水平線まで続き、迫力は船に乗るのに引けを取りません。夏は緑の草原と青い海のコントラストが楽しめます。ここには公共交通機関で直接行く手段がなく、基本的には車やチャーターでの訪問になります。冬は海風がとても強く路面も凍りやすいため、安全には十分ご注意ください。岬には駐車場がありますが、店はあまりないので、飲み物や食べ物は事前に用意してから来てください。
能取湖のサンゴ草:秋に湖岸を赤く染める
能取湖は網走のもう一つの切り札で、流氷とはまったく逆で、主役となるのは秋です。湖畔の卯原内一帯には「サンゴ草」と呼ばれる塩生植物が大群落をつくり、毎年秋になると濃い赤色に変わって、湖岸一面を赤い絨毯のように染めます。
見頃は8月下旬から9月下旬で、9月中旬がもっとも赤く、「能取湖サンゴ草まつり」が開かれる時期でもあります。実際の時期は年ごとの気候によって変わります。園内には木道があり、群落の中に入って写真が撮れます。範囲はかなり広大です。ここは夏から秋が中心という、網走では数少ない観光スポットなので、冬以外に訪れるなら行程に入れる価値があります。実際の見頃と開放状況は、現地の案内に従ってください。園の周辺には駐車場と小さな売店があり、滞在時間は約1時間あれば十分です。

網走湖:夏はボート、冬はワカサギ釣り
網走湖は市街地のすぐ隣にあり、海とつながった汽水湖で、季節ごとに楽しみ方が大きく変わります。夏は湖畔でキャンプ、ボート、散策ができ、冬は湖面が凍ると、ワカサギ(わかさぎ)の氷上釣りが解禁されます。道東の定番の冬のアクティビティです。
市街地からとても近いので、行程の緩衝材として便利です。砕氷船が欠航になったときや、監獄と流氷館の間に空き時間ができたときに、立ち寄って眺めることができます。氷上のアクティビティは、必ず指定されたエリア内で、主催者の定めるルールに従って行い、決して自分で氷の上に上がらないでください。実際の開放期間とアクティビティの内容は、主催者の案内に従ってください。湖畔には温泉宿やキャンプ場もあり、夏には半日ほどここでのんびり過ごす計画も立てられます。
流氷物語号:オホーツク海に沿って走る冬の列車
冬の期間、JR釧網本線には「流氷物語号」という臨時観光列車が増発され、網走と知床斜里の間を走ります。この路線はほぼオホーツク海に沿って走り、車窓のすぐ外が流氷で、座ったままでも海一面の氷を眺められます。
船に乗らない方や、船の切符が取れなかった方にとって、これが最も快適な代替案です。暖かく、船酔いもなく、道中ずっと写真も撮れます。列車は沿線の景色が最も美しい駅で数分間停車し、乗客が降りて写真を撮れるようになっています。運行期間とダイヤは毎年発表され、通常は流氷シーズンに集中しており、実際の情報はJR北海道のその年度の発表に従ってください。臨時列車で座席数も限られているため、繁忙期は同様に早めの予約をおすすめします。
北浜駅:日本でもっともオホーツク海に近い駅
北浜駅は釧網本線の小さな駅で、「オホーツク海にもっとも近い駅」として知られています。ホームのすぐ外は防波堤で、駅のそばには木造の展望台があり、登ると線路と海岸線を同時に眺められ、冬には一面の流氷が目の前まで広がります。
駅舎そのものも見どころで、内部は歴代の旅行者が貼った名刺や切符で壁一面がびっしりと覆われており、とても面白い光景です。駅構内には飲食を営むスペースもあります。ここは流氷物語号の停車駅の一つで、車でも行きやすい場所です。滞在時間は20分から30分で十分です。冬はホームと展望台に雪が積もって風も強いため、階段の上り下りには気をつけてください。
入場料とガイド
網走の有料の体験は、砕氷船と二つの博物館に集中しており、交通チケットを1枚足せば1日でつなげられます。以下に、行程に組み込まれることが最も多い5項目をまとめました。料金と時間帯はすべて各事業者の当日の案内に従ってください。
おーろら号砕氷船乗船券:必ず事前予約が必要な冬の主役
運航期間は1月下旬から3月末まで(2026年は1月20日から3月31日)、所要時間は約60分で、事前予約制です。受付場所は道の駅「流氷街道網走」で、出航の20分前までに済ませてください。2月から3月上旬がもっとも人気の時期です。
当日に流氷がまったくない場合でも、船は出航しますが、能取岬方面の海上観光に変更され、料金も調整されます。悪天候の場合は欠航です。実際の運航日、時刻、料金、変更・取消規定は、その年度の公式発表に従ってください。

博物館網走監獄の入館券:見学には2時間以上みておく
旧網走刑務所の建物を移築・保存した野外博物館で、敷地は広く、放射状の舎房、教誨堂、獄舎周辺の施設が含まれ、ひと回りするのに約2時間から2時間30分かかります。網走で最も滞在時間が長い観光スポットです。
天都山の麓にあり、市内観光施設周遊バスで直接行けます。冬は屋外の一部の道に雪が積もるため、滑りにくい靴を履き、移動時間も余裕をもって見てください。入館料と開館時間は、館の当日の案内に従ってください。
オホーツク流氷館の入館券:一年中、流氷に触れられる
入館料は大人約990円で、マイナス15度の流氷体験室と、流氷の天使クリオネ(ハダカカメガイ)の展示が含まれ、滞在時間は1時間30分から2時間が目安です。併設の天都山展望台は無料で開放されています。
流氷シーズン以外に訪れる方にとっては、ここが実際に流氷に触れられる唯一の場所で、一年中成り立つプランです。体験室内は非常に寒いので、入場前に上着をしっかり着てください。
網走市内バス1日乗車券:日帰り観光のための交通手段
観光施設めぐりバスの片道運賃は区間によって異なり、日帰り観光では最低でも3、4回は乗るため、1日乗車券を買うほうが便利です。1日乗車券は網走バスターミナルや網走駅の観光案内所などで購入でき、料金は網走バスにお問い合わせください。
路線は、道の駅(流氷船乗船場)、網走バスターミナル、網走駅、博物館網走監獄、オホーツク流氷館、北方民族博物館の順に結んでいます。冬季の最終バスの時刻は網走バスの当シーズンのダイヤに従ってください。山に上る前に必ずご確認ください。実際の料金とダイヤは網走バスの案内に従ってください。
流氷物語号観光列車:船に乗らなくても流氷が見られる
冬にJR釧網本線で増発される臨時観光列車で、網走と知床斜里の間を走ります。路線はほぼオホーツク海に沿っており、車窓のすぐ外が流氷で、景色のよい駅で停車して乗客が降りて写真を撮れます。
砕氷船のチケットが取れなかった方や、船酔いしやすい方には最適な代替案で、砕氷船と同じ日に組み合わせることもできます。運行期間とダイヤは毎年発表され、実際の情報はJR北海道のその年度の発表に従ってください。

網走旅行にいくらかかる?乗船券・入場料・交通費のまとめ
網走の日帰り観光の費用構成はとても明快です。乗船券1枚、入館券2枚、そしてバス1日乗車券1枚です。以下はおおよその目安で、実際の費用は各事業者の当日の案内に従ってください。
砕氷船:1日でいちばん大きな出費
おーろら号は日帰り観光の中で単価がもっとも高い項目で、大人の料金は数千円クラスと、他の入館料の何倍にもなります。当日に流氷がまったくない場合、航路は能取岬方面の海上観光に変更され、料金もそれに応じて引き下げられます。これは公式の既定の対応です。
言い換えれば、このお金で買うのは「流氷が見られる可能性」であり、保証ではありません。予算が限られている場合や、旅行日が流氷シーズンの端にあたる場合は、流氷物語号に乗り換え、ずっと低いコストで同じ海を見ることも検討できます。実際の料金は公式発表に従ってください。
二つの博物館:流氷館990円と網走監獄
オホーツク流氷館の大人料金は約990円で、天都山展望台が無料でついてくるため、コストパフォーマンスは非常に高いです。博物館網走監獄の入館料はやや高めですが、敷地が広く滞在時間も長いため、時間あたりに換算すれば同じくお得です。
時間が一つ分しかない場合は、北海道開拓史を理解したいなら網走監獄を、「流氷に触れる」ことを確実にしたいなら流氷館を選んでください。二つの博物館はどちらも天都山一帯にあり、周遊バスで直接つなげられるので、市街地を往復する必要はありません。実際の料金は館の案内に従ってください。
市内交通:1日乗車券で三つのスポットをまとめて
周遊バスは1日に3、4回乗るため、運賃の累計は決して安くありません。行程に応じて観光施設めぐり1日乗車券の購入を検討できます。料金は網走バスにお問い合わせください。
女満別空港から入る場合は空港連絡バスがあり、網走駅またはバスターミナルまで約35分、運賃は約1,050円です。流氷シーズンには一部の便が流氷船乗船場まで直行し、いったん市街地に入ってから引き返す時間を省けます。車の場合は、レンタカー代、ガソリン代、冬用タイヤの費用を別に見込む必要があります。実際の料金は事業者の案内に従ってください。
無料で楽しめるのは?網走の無料スポット一覧
網走の無料スポットは思ったより多く、天都山展望台、能取岬、北浜駅と展望台、網走湖畔、そして道の駅流氷街道網走そのものは、すべて入場料がかかりません。冬に能取岬から一面の流氷を眺める体験は、船に乗るのに引けを取りません。
言い換えれば、砕氷船をあきらめれば、1日の入場料の出費は博物館だけに抑えられます。予算が限られていて車で移動する方には、「能取岬と北浜駅と流氷館」の組み合わせが、コストを抑えたうえでとても充実したプランです。
宿泊と食事:市街地の宿と港の海鮮
網走市街地の宿泊はビジネスホテルが中心で、料金はウトロの温泉旅館よりずっと手頃です。場所はJR網走駅とバスターミナルの周辺に集中しており、公共交通機関を使う旅行者にいちばん便利です。流氷シーズンの繁忙期は宿泊料金が上がるので、早めの予約をおすすめします。
食事は、道の駅2階の海鮮丼とラーメンがもっとも手軽で、市街地にも地元の食堂がたくさんあります。網走限定の青い流氷ソフトクリームと流氷ビールもぜひ味わってください。記憶に残るお土産になります。実際の価格は各店の案内に従ってください。
網走旅行で気をつけることは?流氷は保証なし、防寒と予備の行程

網走の冬の行程は、ほとんど天に任せるようなものです。事前に期待値を調整しておけば、がっかりすることはありません。
いちばん大切なこと:流氷があるかどうかは、その年の状況しだい
流氷は自然現象で、来るか来ないか、いつ来るか、接岸するかどうかは、すべてその年の気温、風向き、海流しだいです。見られると保証できるプランはありません。2月のピーク期であっても、風向きが変わると、氷が岸から吹き流されることがあります。

実際の対処法は、出発当日の朝に砕氷船の公式が発表する流氷情報を確認し、今日流氷が接岸しているかどうかを調べることです。氷がまったくない場合、船は出航しますが海岸観光に変更され、料金も調整されます。「今年は見られなかった」というのも妥当な結果として受け止め、氷を追って無理に行程を組むことはやめましょう。
防寒装備はどう準備する?海上と山上はレベルが違う
網走市街地の寒さもすでに身にしみますが、砕氷船の甲板の海風や天都山の風は、体感温度がさらにぐっと下がります。防風のダウンジャケット、ニット帽、手袋、マフラーは基本装備で、一つでも欠けると甲板にいられません。
靴は必ず滑りにくい雪靴を選んでください。網走監獄の屋外の道や天都山周辺は、冬は雪が積もって凍ります。また、カメラやスマートフォンは低温で電池の減りが速いため、モバイルバッテリーを持ち、予備のバッテリーは体に近いポケットに入れて保温することをおすすめします。
行程はどう組む?「おーろら」と「ガリンコ号」の違いも整理
行程は砕氷船を午前に入れるのがおすすめです。そうすれば万一欠航になっても、午後に網走監獄や流氷館で補えて、1日が丸ごと空にならずに済みます。三大スポットは周遊バスでつなぐとちょうど1日分で、夜は市街地に泊まっても、知床へ移動しても構いません。
もう一つ、よくある誤解を先にはっきりさせておきます。網走の砕氷船は「おーろら」で、「ガリンコ号」は紋別市の別の船、別の街のものです。両者は同じ行程ではないので、予約の際は出発地を必ずご確認ください。ついでに知床へ足を延ばしたい方は、知床世界遺産の特集記事もご参照ください。
あわせて検討したい宿泊
網走市街地にも網走湖畔にも宿泊施設があります。網走駅前から流氷観光砕氷船の乗船場へは、バスでの移動が必要になるため、冬に砕氷船に乗ったり流氷を見たりしたい方は、網走駅前か網走湖畔の温泉宿に泊まり、あらかじめ送迎を確認しておくことをおすすめします。
網走流氷のよくある質問
Q:網走の流氷はいつ見られますか?
流氷が網走の沿岸に近づく時期は1月下旬から3月ごろで、2月から3月上旬がもっとも安定しています。ただし、流氷は自然現象で、接岸するかどうかはその年の気温、風向き、海流しだいで、保証はできません。砕氷船「おーろら」の運航期間は1月下旬から3月末まで(2026年は1月20日から3月31日)で、出発当日の朝に公式発表の流氷情報を確認できます。
Q:砕氷船は事前予約が必要ですか?
必要です。しかも早ければ早いほどおすすめです。おーろら号は事前予約制で、2月から3月上旬がもっとも人気の時期のため、チケットは売り切れやすくなります。乗船受付の場所は道の駅「流氷街道網走」で、出航の20分前までに済ませる必要があります。悪天候の場合は欠航になりますので、予約前に変更・取消規定をご確認ください。
Q:当日に流氷がなくても、船は出ますか?
はい、出ます。当日に流氷が風で岸から離れていても、船は流氷を探して出航します。氷がまったくない場合は、航路が能取岬方面の海上観光に変更され、料金もそれに応じて引き下げられます。これは公式の既定の対応です。空振りの落胆を和らげたい場合は、オホーツク流氷館も行程に入れておくとよいでしょう。そこでは一年中、本物の流氷に触れられます。
Q:網走は1日でまわれますか?
三大スポットなら1日でちょうどです。午前に砕氷船(約60分)に乗り、昼は道の駅で海鮮丼を食べ、午後はまず博物館網走監獄(約2時間から2時間30分)へ行き、そのあと天都山のオホーツク流氷館(約1時間30分から2時間)に上ることをおすすめします。すべて市内観光施設周遊バスでつなげられます。能取岬や能取湖を加えるなら、車での移動が必要です。
Q:車がなくても網走を楽しめますか?
はい、冬の網走は車を運転しない旅行者にもやさしい街です。観光施設周遊バスが、網走バスターミナル、網走駅、流氷船乗り場、博物館網走監獄、天都山のオホーツク流氷館を順に結んでおり、観光施設めぐり1日乗車券を1枚買えば1日まわれます。能取岬や能取湖といった市街地外れのスポットだけは、車かチャーターが必要です。
Q:おーろら号とガリンコ号は何が違いますか?
これはもっともよくある混同です。「おーろら」は網走の流氷観光砕氷船で、乗船場所は網走の道の駅「流氷街道網走」です。「ガリンコ号」は紋別市の別の砕氷船で、街も、事業者も、乗船場所も異なります。両者は代わりにならないため、予約の際は必ず出発する街をご確認ください。
Q:冬以外の網走では何が楽しめますか?
あります。博物館網走監獄、オホーツク流氷館、北海道立北方民族博物館はいずれも通年開館しており、流氷館では一年中、本物の流氷に触れられます。市街地外れの能取岬は、夏は草原と青い海の組み合わせが楽しめ、能取湖畔のサンゴ草は8月下旬から9月下旬に赤く色づき、湖岸を真っ赤に染めます。網走湖では夏の水上アクティビティも楽しめます。






