釧路湿原の紹介:日本最大の湿原であり、最も行程を組み間違えやすい場所

釧路湿原は日本最大の面積を誇る湿原で、1980年6月17日に日本で初めてラムサール条約に登録された湿地(登録番号第1号、7,863ヘクタール)となり、1987年にはさらに国立公園に指定されました(28,788ヘクタール、ラムサール登録区域より範囲が広い)。高い場所から見下ろすと、釧路川が緑(または真っ白)の大地を大蛇のように蛇行しており、道東を代表する光景です。
最も大切なこと:東側と西側は別世界
釧路湿原の旅程を考えるとき、最初に理解すべきなのは見どころではなく地理です。湿原の東側と西側の間には通り抜けられない広大な沼地が横たわっており、両側の展望台や遊歩道はまったくつながっていません。
言い換えれば、「午前は東側の細岡展望台、午後は西側の温根内木道」という組み方は成り立たず、車でも大きく回り込む必要があります。実際には、どちらか一方を主軸に選ぶのが現実的です。車を運転しない方は迷わず東側に絞りましょう。そちら側にはJR釧網本線が通っているからです。車を使う方なら、2日に分けてそれぞれの側を回れます。
釧路湿原と阿寒湖はまったく違う方向
もうひとつよくある誤解は、釧路湿原と阿寒湖を、ついでに回れる2つのスポットだと考えてしまうことです。実際には釧路市街から阿寒湖温泉までは約70km、車で1時間半かかり、湿原とはまったく違う方向にあります。
釧路湿原は釧網本線に沿って北東寄りに広がり、阿寒湖は北西の山間部にあります。それぞれに最低でも半日から1日は必要で、無理に同じ日に詰め込むと一日中車に乗っているだけになってしまいます。旅程では別々に組み、宿泊も別の夜にすることをおすすめします。

いつ訪れる?夏と冬はまったく別の旅
釧路湿原には2つのはっきりとした見ごろがあります。夏は6月から9月ごろで、湿原は緑一色になり、カヌーで釧路川を下ることもできますが、湿地は蚊が非常に多いため、虫よけと薄手の長袖は必須です。

冬の1月から3月はまったく別の姿になります。一面の雪原、走る蒸気機関車、そして鶴居村の給餌場に集まるタンチョウです。気温は氷点下十数度から二十度まで下がることもあり、展望台の遊歩道は凍結するため、滑りにくい靴は基本装備です。春と秋は端境期で、観光列車や一部の施設が運行・営業していないことがあります。
この記事でわかること
この記事では湿原を、交通、12の見どころ・アクティビティ、費用と注意点の3つに分けて紹介します。見どころは、東側の細岡展望台と釧路湿原駅、西側の湿原展望台と温根内木道、そして鶴居村の2つのタンチョウ観察ポイントを網羅しています。
阿寒湖と釧路市街の宿泊は別のテーマなので、別の記事でまとめます。道東のバスと普通列車は本数が少なく、冬はさらに大幅に減便されたり運休したりすることがあるため、すべてのダイヤと料金は、各事業者のその日の告知を基準にしてください。
釧路湿原へのアクセスは?JR釧網本線、阿寒バス、車を徹底比較
釧路湿原の交通は、多くの人が想像するよりシンプルで、主な動線が1本の鉄道だからです。以下の4つの方法をまとめて説明します。
JR釧網本線:湿原旅の主動脈
釧網本線は釧路駅と網走駅を結び、湿原の東の縁に沿って走っており、湿原の奥へ入るのに最も便利で安い方法です。釧路駅から「釧路湿原駅」まではわずか17.6km、所要約19分で、運賃は470円です。沿線の釧路湿原駅、細岡駅、塘路駅のどこからでも探索を始められ、釧路湿原駅は細岡展望台への玄関口となっています。ただし普通列車の本数は少なく、1日に数本のみで、乗り遅れると2〜3時間待つこともあります。実際のダイヤと運賃はJR北海道のその日の告知を基準にしてください。冬は吹雪で運休しやすくなります。
観光列車:ノロッコ号は歴史に幕、冬は蒸気機関車
釧網本線の季節の観光列車は2種類あります。夏に走る窓の開放された普通列車タイプの「釧路湿原ノロッコ号」は、公式の告知によれば2026年10月10日が最終運行日で、その後は運行されません。
冬の1月から3月には蒸気機関車が、釧路駅と標茶駅の間を走ります。道東の冬を代表する看板列車です。蒸気機関車は事前の座席予約が必要で、冬の指定席は発売と同時に売り切れることもよくあります。運行期間、本数、販売方法は毎年告知され、実際の情報はその年のJR北海道の告知を基準にしてください。

阿寒バス:鶴居村へ行く唯一の公共交通
鶴居村でタンチョウを見たい場合は、JR釧路駅前から阿寒バスの鶴居線に乗り、鶴見台付近で下車します。所要約50分です。車を運転しない旅行者が給餌場へ行ける方法です。
問題はやはり本数です。この路線は1日の便数が少ないため、必ず帰りの時刻を調べておき、帰りの時間から逆算して滞在時間を決めてください。冬の道東ではバスが大幅に減便されたり、天候で運休したりすることが多いので、出発前にもう一度確認してください。実際の路線、本数、運賃は阿寒バスのその日の告知を基準にしてください。
車:最も柔軟、東西を2日に分けるのが無理がない
実は西側も車でしか行けないわけではありません。同じ鶴居線が湿原展望台(約39分)と温根内(約45分)に停まり、さらに鶴見台まで運行しているため、車を運転しない方でもこの3か所を1本のバスでつなぐことができます。ただし本数が少ないので、必ず時刻を調べておく必要があります。車の利点は柔軟性です。釧路市街から国道391号を北へ進めば、細岡展望台、塘路湖を結び、さらに弟子屈町方面へ足を延ばせます。
ただし、車を使っても東西両側の間では大きく回り込む必要があるため、同じ日に組むことはおすすめしません。冬は路面が積雪・凍結するため、レンタカーは必ずスタッドレスタイヤを確認し、各区間の所要時間に余裕を持たせてください。湿原周辺の道路は夜間に照明がなく、野生のシカが突然飛び出してくることも多いので、日没後の運転には特にご注意ください。
釧路湿原の必見スポットは?展望台、観光列車、タンチョウの12の見どころ
以下の12の見どころは、湿原の東側、西側、鶴居村の3エリアの順に並べていますので、地理的な位置に沿ってそのまま旅程を組めます。
細岡展望台:釧路川の蛇行絶景の第一位
湿原東側の高台にあり、釧路湿原で最も定番の展望スポットとして広く知られ、「細岡大観望」とも呼ばれます。ここは視界をさえぎるものがまったくなく、釧路川が大蛇のように湿原を蛇行する光景を一望でき、遠くには阿寒の山並みも見えます。
夕日を見るのにも絶好の場所で、夕方には湿原が金赤色に染まります。JR釧路湿原駅で降りて林道を歩いて約15〜20分で到着でき、車を運転しない旅行者が最も行きやすい展望台です。注意したいのは、展望台のそばにある細岡ビジターズラウンジは冬は16:00までしか開いていないことです。冬に夕日を待ちたい場合は、防寒の準備を自分で整え、帰りの列車の時間を計算しておく必要があります。展望台自体には閉門時間はありません。冬は遊歩道が凍結・積雪するため、必ず滑りにくい靴を履いてください。

釧路湿原の冬の楽しみ方は?細岡展望台の冬の見どころ
冬の細岡展望台は雪に覆われ、蛇行する釧路川と雪原が白黒はっきりした光景を作り出します。隣の細岡ビジターズラウンジの冬季営業時間は10:00〜16:00で、12月29日から1月3日は休館、カフェコーナーとトイレがあります。
冬には釧路湿原でのスノーシューハイキング体験を提供している事業者もあります。ツアー内容と催行条件を事前に事業者に確認してください。日没が早いため、帰りの列車の時間に余裕を見ておいてください。
釧路湿原駅と細岡ビジターズラウンジ:東側の玄関口
釧路湿原駅は釧網本線の小さな駅で、ホームと簡素な駅舎しかありませんが、細岡展望台への唯一の駅の玄関口です。駅自体は林の中にあり、冬に降り立った瞬間の静けさは忘れがたいものです。
展望台の近くには細岡ビジターズラウンジがあり、湿原の展示情報、トイレ、簡単な休憩スペースが用意されています。このあたりで数少ない屋根のある場所で、冬季の営業時間は10:00〜16:00です。周辺には店がないため、食べ物と飲み物は釧路市街で先に用意しておいてください。実際の開館時間は施設の告知を基準にしてください。
釧路市湿原展望台:西側の全景と展示館
湿原の西側にある展望施設で、湿原の植物「ヤチボウズ」をかたどった建物です。館内には湿原の自然と歴史の展示があり、屋上には展望スペースがあって、西側の湿原全体を見下ろせます。
特に強調しておきたいのは、ここは東側の細岡展望台とはまったく別の場所で、間には通り抜けられない湿地が横たわっているため、同じ日に組み込まないことです。館の外には木道の遊歩道があり、林の中を一周できます。実際の入館料と開館時間は、館のその日の告知を基準にしてください。

温根内木道:湿原の内部へ入る遊歩道
湿原西側にある木道のシステムで、湿原の内部に入れる数少ない場所です。コースの長さはさまざまで、ヨシの湿地、ハンノキ林、池沼を通り抜け、植物や鳥を間近で観察できます。
入口にはビジターセンターがあり、その日の路面状況や生き物の出没情報を事前に確認できます。夏は蚊が多いため、長袖を着て虫よけを使うことをおすすめします。2kmの木道は公式表示で通年通行可能です。温根内ビジターセンターは毎週火曜日と年末年始(12月29日〜1月3日)が休館で、木道を歩くだけなら影響はありませんが、状況を尋ねたい場合は空振りになります。実際の開放コースと時間は管理者のその日の告知を基準にしてください。

塘路湖:湿原の中で最大の湖
湿原の北東側にある湖で、このあたりで最大の水域であり、釧網本線の塘路駅のそばにある主な見どころです。夏にはここからカヌーで出発でき、冬は湖面が凍ると、氷上のワカサギ釣りなどのアクティビティがあります。
湖畔にはエコミュージアムの展示施設があり、湿原の成り立ちと生態を知ることができます。塘路駅は釧網本線の駅で、列車でここまで来て折り返す人も少なくありません。実際のアクティビティの内容と営業期間は、各事業者の告知を基準にしてください。
岩保木水門:湿原と人工河道の境目
釧路川下流にある水利施設で、かつて治水のために新しい河道を掘ったときに造られ、いまは旧水門が残されてランドマークになっています。釧路川下流で非常に印象に残る光景です。
人の手が加わった部分と自然の湿原との境界を示す意味があり、これを理解したうえで湿原の地形を眺めると、より実感が湧きます。周辺には施設があまりなく、通りがかりに眺めるタイプのスポットです。実際に近づける範囲は現地の告知を基準にしてください。
釧路湿原ノロッコ号:2026年10月10日が最終運行
夏に増発される窓の開放された観光列車で、草の香りと風が車内に吹き込みます。釧路から塘路駅までは約40〜50分で、景観の最もよい区間では速度を落とします。
沿線ではエゾシカが見られ、運がよければタンチョウに出会えます。全車指定席で予約が必要で、乗車券680円に指定席券1,000円を加え、片道で合計1,680円です。JR北海道の告知によれば、2026年が最後のシーズンで、定期運行は10月4日まで、10月9日には別途川湯温泉号があり、最終運行は10月10日で、その後は運行されません。冬の列車を体験したい場合は、蒸気機関車に乗るのがおすすめです。

SL冬の湿原号:日本で数少なくなった現役の蒸気機関車
冬の1月から3月に走る蒸気機関車で、日本でも蒸気機関車が牽引する定期観光列車として非常に数少ない存在です。路線は釧路駅から標茶駅までです。車内には昔ながらの石炭ストーブがあり、暖を取りながら窓の外の雪原を眺められます。
片道の指定席(乗車券込み)は約3,060円です。道東の冬で最も人気の高い体験のひとつで、指定席は発売と同時に売り切れることがよくあるため、発売日をしっかりチェックして早めに予約する必要があります。運行日は毎日ではなく、実際の運行期間、本数、予約方法はその年のJR北海道の告知を基準にしてください。

鶴見台:冬にタンチョウが集まる給餌場
鶴居村にあるタンチョウの給餌場で、冬の11月中旬から3月初めごろまで、多くは午前9時前後と午後1時から2時に1回ずつ給餌が行われます(時間と回数は鶴の来訪状況によって調整され、3月からは午前の1回のみ)。多くの野生のタンチョウが集まり、多いときには100羽以上が同時に舞い降りたり踊ったりする様子が見られます。
覚えておきたいのは、タンチョウは冬に鶴居村の給餌場に集中して集まるのであって、湿原の中にあちこち現れるわけではないということです。見たいなら、このあたりをわざわざ訪れる必要があります。観察の際は距離を保ち、餌を与えたり大きな音を出したりしないでください。釧路駅から阿寒バスで約50分で着きますが、本数は少ないです。

音羽橋:早朝の霧の中のタンチョウを撮影する名所
こちらも鶴居村にあり、川にかかる橋です。冬の早朝、凍っていない川面から濃い水蒸気が立ちのぼり、川の中で一夜を過ごしたタンチョウが、その霧の中にうっすらと浮かぶ光景は、撮影者の憧れの一枚です。
この光景は日の出前後のわずかな時間にしか見られないため、撮影者は通常、夜明け前から場所取りに来ます。気温は氷点下20度まで下がることもあり、防寒と滑り止めの装備はどちらも欠かせず、カメラのバッテリーも体に近づけて保温してください。橋の上では、車道を占領したりフラッシュを使ったりしないでください。
釧路市丹頂鶴自然公園:一年中会える
釧路市の郊外にある施設で、人工飼育と繁殖によってタンチョウを保護しています。園内は半自然の囲いの形式で、一年を通して間近でタンチョウに会えるため、運に頼る必要がありません。
冬以外の季節に訪れる方や、鶴居村の給餌時間に旅程を合わせられない方にとって、ここが最も確実な代替プランで、お子さま連れにも向いています。園内は屋外スペースが中心なので、冬は防寒をしっかりしてください。公式サイト「釧路市丹頂鶴自然公園」には、9:00開園、10月15日から4月9日は16:00閉園(夏季は18:00まで)、12月31日から1月3日は休園と記載されています。

釧路川のカヌー:水面から眺める湿原
夏に最も人気の体験で、地元の事業者の案内のもと、塘路湖または釧路川の上流から出発し、流れに沿って湿原を下っていきます。水面からの視点は展望台とはまったく異なり、両岸は肩の高さのヨシに囲まれ、ときどきシカや鳥がすぐそばに現れます。
ツアーの長さは1時間から半日までさまざまで、通常は事前予約が必要で、当日の水位や天候によって調整や中止になります。冬は一部の事業者が、凍結後の別のアクティビティに切り替えます。実際のツアー内容、料金、催行条件は各事業者のその年の告知を基準にしてください。

入場料とガイドツアー
釧路湿原の展望台の多くは無料かワンコイン程度で、主な出費は観光列車と体験ツアーにかかります。以下の5つの項目が、旅程に最もよく組み込まれます。
観光列車の指定席:必ず早めに予約を
冬の蒸気機関車には指定席があり、別途購入が必要です。この列車は道東で最も人気の高い観光列車のひとつで、発売日になるとすぐに売り切れることもよくあります。
予約方法と発売日は毎年告知されるので、旅程が決まったら、まず発売スケジュールを確認することをおすすめします。指定席が取れない場合は、次善の策として、同じ区間を普通列車で行くこともできます。実際の料金と予約方法はその年のJR北海道の告知を基準にしてください。

湿原カヌー体験:夏の看板アクティビティ
地元の事業者の案内で、塘路湖または釧路川の上流から流れに沿って下ります。全行程にインストラクターが同行し、未経験でも参加できます。ツアーの長さは1時間から半日までさまざまで、料金は所要時間と人数によって決まります。
事前予約が必要で、当日の水位や天候によって調整や中止になります。夏は蚊が多いため、長袖を着て虫よけを持参することをおすすめします。

湿原展望施設の入館:西側の展示館
西側の展望施設には展示館と屋上展望スペースがあり、入館料は大人480円で、館の外には木道の遊歩道もあり一周できます。湿原がどのようにできたのかを理解したい方にとっては、訪れる価値があります。
東側の細岡展望台とビジターズラウンジは無料です。開館時間は季節によって変わり、冬は短縮されることがあります。実際の入館料と開館時間は、館のその日の告知を基準にしてください。
タンチョウ園の入園料:運に頼らないプラン
釧路市郊外のタンチョウ保護施設は半自然の囲いの形式で、入園料は大人480円、一年を通してタンチョウに会えます。冬以外に訪れる方や、給餌時間に合わせられない方にとって、最も確実な選択です。
園内は屋外スペースが中心なので、冬は防寒をしっかりし、夏は日焼け止めと虫よけを忘れずに。
釧路発の現地ガイドツアー:離れたスポットを一度に回る
湿原のスポットは点在していて公共交通の本数も少ないため、釧路発の現地チャーターやガイドツアーを使えば、展望台、給餌場、湖エリアを一度に結ぶことができ、時刻表を調べる手間が省けます。特に冬には実用的です。
この種のツアーは通常、事前予約が必要で、最少催行人数があり、冬の催行は天候で中止になる場合もあります。内容、料金、催行条件は各事業者のその年の告知を基準にしてください。予約前にキャンセルポリシーをご確認ください。
釧路湿原を回る費用はいくら?交通費、入場料、体験料金のまとめ
釧路湿原はコストパフォーマンスの非常に高い目的地です。最も見ごたえのある展望台がほとんど無料だからです。以下では支出を項目ごとに分けて見ていきます。
鉄道運賃:意外なほど安い
釧路駅から普通列車で釧路湿原駅まで、運賃は470円、所要約19分で、最も定番の展望台の入口に着きます。これは釧路湿原でいちばんお得なポイントです。
観光列車に乗る場合は、運賃に加えて指定席料金がかかり、合計は少し上がりますが、それでも妥当な範囲です。この区間をカバーする鉄道周遊券をお持ちなら、さらにお得です。実際の運賃はJR北海道のその日の告知を基準にしてください。

入場料の支出:ほぼ無視できる
東側の細岡展望台とビジターズラウンジは無料で、塘路湖畔の展示施設や西側の展望館は、ワンコイン程度の入館料です。タンチョウ園の入園料も高くはありません。
言い換えれば、入場料はここでは予算の負担にまったくなりません。総額を押し上げるのは体験アクティビティと交通費、特にチャーターやガイドツアーです。実際の料金は各施設のその日の告知を基準にしてください。
体験アクティビティ:カヌーが主な出費
夏のカヌー体験は、ツアーの長さと人数で料金が決まり、1時間の短いコースと半日の長いコースでは料金に大きな差があります。冬にはスノーシューハイキングや氷上アクティビティなどの代替の選択肢があります。
この種のアクティビティはほぼすべて予約が必要で、天候で中止になる可能性もあるため、旅程を組む際は予備案を用意しておくことをおすすめします。予算が限られているなら、体験ではなく観光列車にお金をかけても、湿原の核心を味わえます。実際の料金は各事業者の告知を基準にしてください。
車を使わない場合と使う場合のコスト比較
東側だけを回るなら、釧網本線と徒歩で完結でき、コストは非常に低くなります。ただし、西側の展望台、温根内木道、鶴居村まで回るなら、車がなければ本数の少ないバスに頼るか、チャーターツアーを直接購入するしかありません。
3人以上で行く場合、レンタカーの1日あたりの割り勘コストは、チャーターや複数のバス路線より安くなることが多く、旅程の柔軟性もずっと高まります。一人旅なら、鉄道を軸にするのが最も合理的です。実際の料金はレンタカー事業者の告知を基準にしてください。
宿泊と食事:釧路市街を拠点に
湿原自体にはほとんど宿泊や飲食施設がなく、実際にはすべて釧路市街を拠点にします。市街のビジネスホテルは手頃な料金で、海鮮と炉端焼きが地元の飲食の中心です。
注意したいのは、湿原沿線の小さな駅の周辺には店がないため、食べ物と飲み物は必ず市街で先に用意しておくことです。冬は日照時間が短いため、行程も早めに切り上げてください。実際の宿泊料金は、各宿泊事業者と予約サイトのその日の表示を基準にしてください。
釧路湿原を回るときの注意点は?装備、ダイヤ、宿泊のアドバイス
湿原のリスクは難易度ではなく準備にあります。以下の3点は必ず事前に考えておいてください。
装備はどうする?夏は虫よけ、冬は滑り止め
夏の湿原は蚊が非常に多く、特に木道や林の中の区間では、半袖半ズボンで入るのは自ら刺されに行くようなものです。虫よけ、薄手の長袖、長ズボンが標準装備で、帽子も持参をおすすめします。
冬はまったく逆です。気温は氷点下十数度から二十度まで下がることもあり、細岡展望台の遊歩道は凍結・積雪するため、滑り止め付きの雪靴やアイゼンは必需品で、オプションではありません。また、カメラやスマートフォンは低温でバッテリーの消耗が非常に早いため、予備バッテリーは体に近づけて保温してください。沿線には店がないため、飲み物は一年を通して用意しておく必要があります。
ダイヤをしっかり把握:普通列車もバスも本数は少ない
釧網本線の普通列車は1日に数本しかなく、鶴居村方面のバスはさらに少ないです。展望台に長居しすぎて、戻ろうとして初めて次の便まで2〜3時間待つことに気づく人が多くいます。
対策は、出発前に行きと帰りの時刻表を印刷するかスクリーンショットを撮っておき、帰りの時間から逆算して滞在時間を決めることです。細岡展望台は1時間から1時間半、鶴見台は1時間ほどに見ておけば安全です。冬は吹雪で運休になる可能性があるため、当日の朝にもう一度確認してください。
どのエリアに泊まる?立ち寄りの宿泊アドバイス
釧路湿原には宿泊施設がなく、実際にはJR釧路駅周辺を拠点にします。このあたりはビジネスホテルが集中していて、駅を出ればすぐ釧網本線や阿寒バスに乗れ、夜には和商市場や炉端焼きで海鮮を楽しめるので、最も合理的な選択です。
特にご注意いただきたいのは、阿寒湖温泉エリアは釧路市街から約70km、車で1時間半かかる、まったく別の宿泊エリアだということです。阿寒湖に泊まっても気軽に湿原へ往復できると考えないでください。釧路市街と阿寒湖の宿の比較については、別の専用記事をご参照ください。
釧路湿原 よくある質問
Q:細岡展望台と釧路市湿原展望台は同じですか?
違います。これは最もよくある混同です。細岡展望台は湿原の東側にあり、JR釧路湿原駅から徒歩約15〜20分で、釧路川の蛇行の全景が売りです。釧路市湿原展望台は西側にある展示館併設の建物で、車またはバスで行く必要があります。両者の間には通り抜けられない湿地があり、同じ日に組むことはできません。
Q:車がなくても釧路湿原を楽しめますか?
はい、ただし東側に絞ってください。JR釧網本線で釧路湿原駅まで行き、運賃は470円、降りてから徒歩15〜20分で細岡展望台に登れます。冬には標茶方面への蒸気機関車に乗れる機会もあります。西側の湿原展望台と温根内木道、鶴居村の鶴見台は、阿寒バス鶴居線(湿原展望台まで約39分、温根内まで約45分)を利用する必要があり、本数が少ないので、出発前に必ず時刻を調べてください。
Q:タンチョウはいつ、どこで見られますか?
野生のタンチョウの観察シーズンは冬で、11月から3月ごろ、場所は鶴居村の給餌場に集中しています。その中でも鶴見台では、11月中旬から3月初めまで、多くは午前9時前後と午後1時から2時に給餌が行われ、音羽橋は早朝の霧の中の鶴の姿を撮影する名所です。湿原の中にあちこち現れるわけではありません。冬以外に訪れる場合は、釧路市郊外の丹頂鶴自然公園に行けば、一年を通して見られます。
Q:観光列車は事前の予約が必要ですか?
必要です。特に冬の蒸気機関車は、指定席が発売と同時に売り切れることが多いので、発売日をしっかり確認してください。夏の窓の開放された普通列車タイプのノロッコ号も全車指定席ですが、2026年10月10日が最終運行日で、その後は運行されません。蒸気機関車の実際の運行日、本数、予約方法は、その年のJR北海道の告知を基準にしてください。
Q:釧路湿原と阿寒湖は同じ日に回れますか?
非常におすすめしません。釧路市街から阿寒湖温泉までは約70km、車で1時間半かかり、湿原は釧路の真北、阿寒湖は北西にあり、市街から分かれた2つのルートで、道順が重なりません。それぞれに最低でも半日から1日は必要で、無理に同じ日に詰め込むと一日中車に乗っていることになります。現実的な方法は2日に分けること、さらに宿泊を別の夜にすることです。
Q:夏に湿原を訪れるときの注意点は?
最大の問題は蚊です。湿地の蚊は非常に多く、特に木道や林の中の区間で顕著です。虫よけ、薄手の長袖、長ズボンは必須で、単なる推奨ではありません。また、日中は晴れることが多くても、朝晩の寒暖差は小さくないため、薄手の上着を持参してください。沿線の駅周辺には店がないため、飲み物と食べ物は釧路市街で先に用意してください。
Q:冬の湿原は行く価値がありますか?
非常に価値があり、まったく違う体験です。一面の雪原、走る蒸気機関車、鶴居村に集まる100羽以上のタンチョウは、冬にしか見られません。ただし覚悟も必要で、気温は氷点下十数度から二十度まで下がることがあり、展望台の遊歩道は凍結し、滑り止めの靴と万全の防寒装備はどちらも欠かせません。列車やバスも吹雪で運休になる可能性があります。

